曦瑶

「陳情令」金光瑶と藍曦臣についての彼是

ざんげの値打ちもない


山﨑ハコさんが「ざんげの値打ちもない」を歌う映像を観た。
若い頃のイメージしかなかったけれど、年齢を重ねて、
けれど歌唱力は更に円熟味を増して、物凄い迫力で
あの「ざんげの値打ちもない」の世界を表現されていた。
幻の第4番の歌詞を初めて聴いた。
阿久悠さんが自ら山﨑ハコさんに歌って欲しいと請われたそうだ。

 

あれは何月、風の夜
とうに二十も過ぎた頃
鉄の格子の空を見て
月の姿がさみしくて
愛と云うのじゃないけれど
私は誰かが欲しかった

 

金光瑤は、懺悔などしないと思う。
自分の犯した罪を神や仏に赦しを請う、そういう人ではないと思う。
けれどこの4番の歌詞「とうに二十も過ぎた頃」ならば、
薛洋の処遇を巡って聶明玦に責められ金鱗台を蹴り落とされた夜ならば、
白月光たる曦臣さえも自分を照らしてはくれないのだと思い知らされた
あの夜(原作軸)ならば、
阿瑤は切実に誰かの愛を願ったのではないだろうか。

数限りない痛みや苦しみ恨みを心の奥底に秘めて、
数限りない悪事に手を染めて、誰にも真の姿を隠し続けて生きて来た彼が、
最期に自分は生涯罪を重ね続けてきたけれど
「あなただけは害そうと思わなかった。それだけは信じて欲しい」
それこそが阿瑤の祈りだったのだと思う。

『ざんげの値打ちもないけれど
私は話してみたかった』