曦瑶

「陳情令」金光瑶と藍曦臣についての彼是

金光瑶の一生

阿瑤は、母孟詩をどう思っていたか。

前に「卑しい生まれ卑しい育ち」という言葉について書いたことがあるけれど、阿瑤は、娼婦・妓女を卑しい職業だとは思っていなかったろうと私は、思う。娼婦が産んだ子供であることを卑しい産まれ、娼館で育った事を卑しい育ちというならば、娼館を利用し女…

母親達 孟詩、虞紫鴛、秦愫、江厭離etc.

母の日は過ぎてしまったけれど、もう一度「陳情令」と「魔道祖師」に描かれた母親達についてのまとめ。 まず孟詩について孟詩の阿瑤への強い願いは呪いになってしまったと私は思っているけれど、決して孟詩が毒母だったと言っている訳ではない。孟詩は、阿瑤…

『愛を知っている』?

あの世界の女性達皆辛いと思ってるけれど最も不憫なのは秦愫だろう。阿瑶との契りは婚礼前のただ一夜限り、夫からは常に優しく大切にされたけれど、阿松を亡くしてからも次の子を望まれず、夫は側室を持とうとはせず金凌を後継者と定めた。義兄の沢蕪君は一…

阿瑶と阿松

阿瑶の母孟詩に対する深い敬愛、異母妹と知った後でも決して遠ざけること無く身近に置き続けた秦愫への情、そして生涯白月光として敬い続けた曦臣への情を思うと、阿瑶という人は、決して愛を持たない人間ではなかったと思う。青楼時代に恩を受けた思思の命…

「陳情令」「魔道祖師」の母親達

陳情令、魔道祖師の世界における女性達は、産まれ育ち、そして誰と結ばれるかで一生が決まるのだと思う。まず孟詩。孟詩は、没落家の子女できちんとした教育を受けた娘が苦界に身を沈められたという風に考えているが、妓女の身で独学で学んだのかもしれない…

金光瑤と金凌と曦臣

ドラマ「陳情令」では、観音殿で追い詰められた金光瑤は、身体に埋め込んで隠し持っていた琴弦を金凌の首に掛け、最後の足掻きをした。金凌の首に琴弦が食い込み、血が滴る描写もあった。けれど原作では、刀霊に支配された温寧が覇下を振り下ろそうとした時…

芳菲殿密室で(阿瑶と秦愫)

阿瑶は秦愫を口封じの為に自害するように仕向けたのか。私も「陳情令」の第一印象で阿瑶はあの温氏の匕首に何か仕込んでいたのじゃないか、秦愫に術でも掛けたのじゃ?と疑った事があった。秦愫との結婚自体も金氏の有力配下である蘭陵秦氏の息女という立場…

「金如松」について

「陳情令」「魔道祖師」の世界で金光瑶が犯した最大の悪は、父光善殺害と義兄である聶明玦謀殺であろう。けれど私は、個人的に金光瑶の最も大きな罪は、我が子「阿松」殺しだと思っている。正式な名を「金如松」。金凌が生まれる前に魏嬰から「如蘭」と名付…

パワーストーン

Twitterに金光瑤の帽子の大きな画像を載せて下さった方がいらして、 中央の宝石を良く見てみたら、やっぱりこれは赤瑪瑙ではなくサンストーンのようですね。ちなみに私の持っている赤瑪瑙とサンストーンの画像は、こちら。 阿瑶の石は、金砂をまぶしたように…

「乱魄」日本語字幕を見て

中国語での「乱魄」を見たのはもう随分前の事ですが、この「乱魄」の冒頭で金光瑤が聶懐桑に、聶明玦の気の暴走を抑える手助けになるようにと笛を渡した時に教えたのは、正しい「清心音」だったのか「乱魄抄」を混ぜたものだったのかという疑問は、解消出来…

アレキサンドライト

アレキサンドライトは、日中太陽光のもとで青みがかった緑色、夜の人工光(蝋燭や白熱灯など)では、赤色に変る宝石です。私がこの「アレキサンドライト」という存在を知ったのは、随分昔、山藍紫姫子の「アレキサンドライト」からなので、アレキサンドライ…

「君はプリズム」金光瑤人物像について

私が「孟瑤」「金光瑤」に注目し始めたのは、「陳情令」第4回あの孟瑤が副使として聶家の献上品を手渡すシーンからでした。出自を揶揄されて狼狽するあの仕草、そして藍曦臣に救われ(指をそっと撫でられ)当惑しつつ(心躍らせる)あの目の動き。その直後に…

登場人物それぞれの過ち

「陳情令」「魔道祖師」は勧善懲悪の物語では無い。 全て完璧に「正」であった人は、いない。「陳情令」の方は、金光瑤一人に悪の責任を負わせ過ぎな面があるけれ ど原作の方では、主要登場人物それぞれに少なからず 「過ち」というものがあると私は、思う。…

金光瑤の冠

金光瑤(孟瑤)の母孟詩からの「君子正衣冠」の教えの象徴ともいうべきあの帽子、阿瑤が初めてあの帽子を着用して画面に登場したのは、不夜天で行われた温氏討伐後の会議でした。孟瑤が温若寒を討ったその功績により、金光善に認められ一族の系譜に加えられ…

金光瑤の遺したもの

阿瑤は、曦臣の信頼を裏切って禁室に忍び込み「乱魄抄」を盗み、大哥を死に至らしめたのだから曦臣がそのいきさつを知って、阿瑤に渡した通行玉牌を失効させたのは当然です。当然の事ながらも阿瑤が雲深不知処の結界に阻まれた時の驚きと悲嘆を思うと哀れに…

聶明玦の死に関する「陳情令」と「魔道祖師」との違い

ドラマ「陳情令」では、聶明玦に金鱗台を蹴り落とされた直後、血塗れの金光瑤が階段を登っていくその時に聶明玦に異変が現れた という描写になっていました。藍曦臣が光瑤に「清心音」を教え、光瑤は明玦に聴かせるそれに 「乱魄抄」を巧妙に混ぜて明玦を倒…

金光瑶の父性と母性

各国の方々が創作されたXIYAOの大海を探索し続けているのだけれど、想像以上に金光瑶が子を産んでいる事に驚く。金光瑶が転生して女性に為ることもあるし、女性が献舎して金光瑶の魂が呼び出されることもある。女性となった金光瑶は、藍曦臣と出逢い、幾多の…

阿瑶のベルトと衣装

昨日Twitterでこの方の記事「金光瑶のベルト」を読ませて頂いて非常に感銘を受けた。 孟瑶のベルトがはっきり映るのは、この雲深不知処での孟瑶と曦臣との別れの場面だ。次は、孟瑶が聶氏の副使として薛洋を引き取りに訪れる場面。 その後、孟瑶が聶氏を追放…

聶明玦と金光瑶、二人の棺

ドラマ「陳情令」金光瑶の最期は、「聶明玦、私があなたを怖れると思うか。」と意を決して、棺へと走り込む場面でした。その先、金光瑶がどのように絶命したのかと考える時、あり得ないことかもしれませんが、阿瑶は、頭と手足、胴体を縫い付けられた聶明玦…

陳情令スピンオフ「乱魄」を見て

日本版放送を待ちきれずに、翻訳かけながら見ました。聶兄弟のスぺクタル活劇という印象でした。聶懐桑が完璧に姫で聶明玦はもう本当に頼もしく格好良い大哥です。武術の鍛錬を嫌い、優美な趣味に浸る弟懐桑を兄明玦が心から慈しんでいたことが判ります。聶…

金光瑶の愛と死

日本語で観るのは、思っていた以上の迫力でした。翻訳で動画を見ていた時には理解できていなかった事、それは、藍曦臣が金光瑶の悪事を薄々気づいていたと、語った部分です。気づいていはいたが、苦渋の決断だと信じていたのだと。曦臣が己の信念にに片目を…

金光瑶 その愛の果て

私が金光瑶に嵌まった切っ掛けは、この金光瑶の笑みだったのです。大階段を蹴り落とされたこの場面で何故彼は、笑っているのだろうか。それが私を金光瑶探求に駆り立てたのでした。この直前、金光瑶は、初めて聶明玦と本音でぶつかります。孟瑶として取り立…

金光瑶と女性達「母孟詩と妻秦愫」

金光瑶の悲劇を考える上で、私は、ある時点まで阿瑶の父親である金光善が最大の原因だと考えていた。けれど物語が進むにつれ、母孟詩の存在が非常に大きかった事に気づかされた。 金光善の認知されない婚外子であること、母親が娼妓であることは、阿瑶の人生…

改めて「多恨生」を考える

阿瑶の類い稀な能力「過目不忘」とは一度目にしたものは全て覚えている、一度目にした技を自分のものに出来るというものだ。 これまで自分は、受けた屈辱、痛み、苦しみ全てを忘れられないという事は、どんなに辛いだろうとしか、捉えられていなかったが、こ…

金光瑶の人生を考える その四

何が彼をそうさせたか 金光瑶の人生を考える その四 光瑶の最期を考える時、藍曦臣の「阿瑶…他究竟想怎样呢」の言葉に尽きると思う。もう逃げ場が無いと悟った時、もう自分には、死しか残されていないと悟った時、阿瑶には何が視えていたのだろう。生涯唯一…

孟搖(金光瑶)の時系列(原作 魔道祖師)

ドラマ上では、魏無羨の復活は、16年後だけれど、「魔道祖師」原作において魏無羨の復活は、13年後だ。魏無羨15-22藍忘機15-35莫玄羽(献舎時)26~27藍曦臣17-37聂明玦20-28聶懐桑14-34孟搖(金光瑶)15-35(ずっと14-34と思い込んでいました)江澄 14-34薛…

金光瑶の人生を考える その三(聂明玦編)

何が彼をそうさせたか 金光瑶の人生を考える その三(聂明玦編) 聂明玦と金光瑶の悲劇を考えていて、ふと思ったのは、金光瑶の聂明玦への想いというものは、聂明玦に父への愛を重ねていたのじゃないかという事だった。聂明玦が同僚たちに虐められていた孟瑶…

聂明玦と金光瑶

金光瑶は、何故、赤鋒尊聂明玦を殺害するに至ったか、これは、本当に一筋縄でいかない問題だと思う。孟瑶が聂家に仕えていた時、出自の所為で同僚たちに蔑まれていた彼を庇い、副官にまで取り立ててくれた宗主聂明玦を慕い忠誠を誓っていた筈だ。聂明玦も孟…

金光瑶と(献舎前の)莫玄羽

何故莫玄羽は、金光瑶への復讐を望み、自分の命を懸けてまで、魏無羨へ献舎したのか、ドラマ上では、かなり曖昧な説明だったように思う。原作では、観音廟事件直後に境内で、魏無羨が聶懐桑へ、聂明玦謀殺事件の復讐を計画し、莫玄羽を魏無羨へ献舎させるべ…

薛洋と金光瑶

字幕翻訳して動画を見ていた時から、義城編は、怖ろしいものだと判ってはいたのだけれど、日本語字幕でしっかり見ると、それはもう想像以上の辛さだった。薛洋が痛ましくて愛らしくて堪らない。善悪を知らず誰にも愛されず、なまじ才能がありすぎるから、狡…