曦瑶

「陳情令」金光瑶と藍曦臣についての彼是

曦臣は、阿瑶に何を夢見たか

このブログを「曦瑶」と名付けたからには、
藍曦臣と金光瑶(孟瑶)の関係を徹底的に考えたいと思っています。
観音廟事件の後の藍曦臣が気がかりで堪らず、
解決策がないものかと海外の二次創作も探し始めました。
それぞれ素晴らしい作品が多かったですが、
昨日の朝に出会った物に、衝撃を受けました。
阿瑶が赤ちゃんを産んでいて、寝かしつけた後、
曦臣へ授乳していました!
何故、阿瑶が生きていて曦臣と結ばれ、
更には、妊娠出産までしているのか?
その部分を見つけられません。詳細は、判りませんが、
赤ちゃんの名は、「アソン」と書かれていました。
私は、この時点で何故、男が妊娠出産出来るのかなどという
疑問は、吹き飛びました。
古代中国において、金光瑶の「光善殺害」この
父親殺しが一番の重罪なのでしょう。
ついで義兄である赤鋒尊(聶明玦)殺害も
絶対的な上下関係を貴ぶ封建社会において、
決して許されない悪であったことでしょう。
理解できます。
けれどそれでも私は、阿瑶が行った最大の悪は、
我が子「阿松」殺しだと思っているのです。

阿瑶の、生涯の目的は、父光善に認められる事だった筈です。
母孟詩に強烈に植え付けられた呪縛とはいえ、
「父から受け継いだ血は高貴」
「自分には父に認められる資格がある」と信じる阿瑶には、
行く手を阻む障害を排除するという必然性がありました。
「正」か「悪」かと問われれば、「悪」に違いないのでしょうが、
阿瑶にとっては、決して逃れることの出来ない選択です。
決して擁護する訳ではないですが、それぞれの時点での
阿瑶の決断は、阿瑶にとっての行動理念に沿う、
迷いのない道だったのだろうと思います。

 

最後、観音廟で進退窮まった阿瑶は、
金凌を人質に取ってまで生き延びようとしました。
自分の「生」を憎んでいた彼が、意地汚く生きようとした。
私は、あの場面で、阿瑶の人間臭さ、脆さ弱さを
痛ましく愛しく感じました。
だからこそ尚更、父に苦しめられて生きた自分が、
自分の為に我が子「阿松」の生を抹殺するとは、
何と罪深い事だろうと感じます。
人として絶対許されない事だと思うのです。
私は、「アソン」を「阿松」を思い込んで
感情爆発させてしまいましたが、
二次創作とはいえ、阿瑶が子を産み、
そして曦臣に乳を飲ませるというその情景に
感銘を受けました。
曦臣は、阿瑶に母を求めたのではなかろうかと
以前から私は感じてきました。
性愛の表現だけでない、一心に阿瑶の乳を飲む
曦臣を想うとき、これこそが曦臣の理想なのでは、
と思いました。

 

曦臣と阿瑶、たとえ封印を解くことが出来ても、
転生の末に巡り会うことが出来ても、結ばれたとしても、
二人の間には、重くて深い愛憎の試練が待ち受けるでしょう。
それでも「死」が二人を隔てるのではない。
お互いの感情が行違っているだけです。
誤解は、熱情がきっと溶かすことが出来ます。
私は、そう信じています。